[2000.11.09]
  世界タービンを全速で回せ


 ▼衛星を使った高速双方向ネット接続がスタート(WIRED NEWS)
  http://www.hotwired.co.jp/news/news/technology/story/20001107302.html


 世界システムを稼働させろ。世界タービンを全速で回せ。マグナム・グラム機のモーターのイカズチを,エンジンブローで響かせろ。ザナドゥのマホロ神が,降臨する地こそ,地球なのだ。

 スターバンド・コミュニケーションズ社は,衛星で送受信できる高速なインターネット接続サービスを,今週から商用サービスとして提供することになった。実用的な双方向サービスとしては最初のものとなる。だが,イリジウムの二の舞いになる可能性や,優先サービスよりも傍受しやすいセキュリティーの提供の問題などもある。

 19世紀末の発明家,「電気の天才」「交流の父」とも称されるニコラ・テスラは,地球がなんらかの定常波を持っていることと見出した。そして,その定常波に乗せて,膨大な情報や,電気エネルギーを配送することができたら…と思い至る。彼はそれを「世界システム」と呼んだ。発電所も送電線もいらずに,世界中にエネルギーを配給し,そして情報,知の共有ができる。その計画の実験は,あまりの壮大さと,戦火によって途絶えた。テスラが発見したその地球の定常波は,現在では「シューマン共鳴」として知られている。地球が自ら持ち,地球全体を覆っている,脳波に近い7.83Hzの低周波。いわば,「地球の脳波」だ。なぜ,このような定常波を地球が携えているのか,明確な答えはない。

 テスラの考えた世界システムは,電力の話は置いておいて情報に関して云えば,ひとつの理想ともなる。有線を必要としないことでどんな僻地でも,どんな悪天候の下でも,容易にアクセスが可能となるのだ。ザナドゥ構想を経て(過去記事),現在のワイヤードが欲しているパラダイム。衛星という手段は,日本では目が・ウェーブの失敗(Nikkei BizTech News!の記事)があったりしてあまり信用にたらないが,その理想に近いものがある。アマゾンの奥地でも,ペルーの高地でも,地球はどこでもつながりを与えてくれる。いざ,世界システムを,世界タービンのスイッチを,ON。(参考:発明超人ニコラ・テスラ


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